努力は報われるとは限らない。
もっと言えば、努力と感じている状態は、まずい。
その先に行けば、きっと人には努力に見える、でも本人にはそうじゃない。
そんな状態が作れれば、勝手に報われることがある。元プロ野球選手 イチロー
もし、今あなたが、ダイエットやボディメイクを頑張っているのにうまくいかないと感じているなら、
「頑張っているから」かもしれません。
「いやいや、そんなわけないでしょ!頑張らないと変わらないでしょ!」
そう思われませんでしたか?
「私は今、とっても頑張ってます!」
実はこの認識で物事に取り組むと、達成や成功から遠ざかってしまうんです。
イチローさんが言っているように、「努力と感じている状態は、まずい」のです。
あなたは、車の運転する時に頑張っていますか?
歯磨きする時に頑張って磨いていますか?
朝起きてトイレに行くのを頑張っていますか?
逆に頑張る方がすでに難しいタスクだと思います。
もうお気づきでしょう。
人は、それを行うことが「当たり前」で、「楽々とできてしまう」ことに対して、いちいち頑張らないのです。
「努力」が必要とも、思わないのです。
なんでこんなことが言えるのかというと、私たちの脳の特性です。
何かを「頑張って」いる時や、「努力して」いる時は、今取り組んでいることが、「達成しにくいことである」と脳は感じています。
脳には現状維持機能があるので、「達成しにくい状態」を維持しようとします。
だから、頑張れば頑張るほど、「達成しにくい状態」を強化します。
つまり、「楽々と達成する」ことから、遠ざかってしまうのです。
例えそれが達成にしくいことでも、「楽々と達成できる」と思うこと、信じることが重要ということ!
そして、適切な行動をガンガンしましょう!
頑張らずに、楽々達成できると思うだけでいいわけではなく、当然、行動も必要です。
何も行動せずに、何かが起きるのをただ待っていると、欲しいものは手に入るでしょうか?
「あ ~、痩せられないかな ~」と言いながら、お菓子を食べてゴロゴロ寝そべっている人を見て、あなたは
「お! この人は痩せられるな!」
と思いますか?
本人もそう思っていないと思います。
痩せためのアクションを起こすのは必要でその時に、「頑張って、特別なことをしている」と、認識しないだけなんです。
そう考えると、
これからダイエットするときもパーソナルでトレーニングするときも
「よーし!夏に向けて頑張るぞー!」
と気合を入れない方がいいのです。
「気合いを入れて頑張らないと達成できないぐらい難しいこと」と脳は判断して、
気合いを入れないと頑張らないと達成できないぐらい難しいと思い続けられる状態をキープしようとします。
だから、途中で挫折する方がとても多いんじゃないでしょうか?
痩せるための行動を「頑張ること」ではなく歯磨きのように「当たり前のこと」と思ってアクションを起こしていった方がいいのです。
脳が
「当たり前のことなんだな!この状態を維持しよう!」と勝手に作動してくれます。
だから、そういった思考で行動を重ねると、その行動が「勝手に報われる」わけです。
ここまで聞いても、考え方、思考が変わるだけで本当に変われるのかな?
そんな疑問がまだある人がいるかもしれません。
そこで、どんな思考、気持ちで行動するかによって結果が変わる一例をご紹介します。
20世紀半ばまで、人間は 1マイル (約1.6キロメートル)4分を切って走ることは、決してできないとされてきました。
ところが、イギリス生まれのロジャー・バニスターは、トレーニングを科学的に積み重ね、 2名のチームメイトにペースメーカーを依頼します。
そして、 1954年5月6日、オックスフォード大学のトラックで、 1マイルを3分59秒で走りぬいたのです。
驚くべきはこの後です。
そのたった7週間後にはオーストラリアのジョン・ランディが 3分58秒で記録を塗り替えます。
そして、彼を含めて、 なんと1年以内に 23人ものランナーが4分を切って走ったのです。
この不思議な現象は、「ロジャー・バニスター効果」と呼ばれています。
「不可能だ」と思っている間は、それは、ずっと「不可能なこと」として存在します。
不可能な状態を維持しようと脳が思ってしまうんです。
逆に、「可能である」と思ったとたん、「どうやって可能にするのか」を思いつくことができるのです。
さて、あなたは今日からどんな気持ち、思考でダイエットを始めますか?
トレーニングを始めますか?
福島県郡山市出身で現在は栃木県宇都宮市を中心にトレーナーとして活動。暦の上で1年の中で最も暑い日に生まれた夏男で、大好物はスイカと抹茶アイス。3人の男の子のパパとして子育てに奮闘中です。こちらのHPのブログでは、主にダイエットやボディメイク、健康づくりについて情報を発信しています。